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9月10日現在のコーン相場考察ー【非会員限定】コーン先物情報ブログ

コーンの価格が安すぎる、、、こんなに価格が安いのならば、来年こそは他の作物を植えようか、、、

 

アメリカ、ブラジルの農家はそう思っているようだ。

 

今年、コーンを植えた人たちは、騙されたような気持ちだろう。2016年産のコーンは大豊作で先物価格が急落。在庫も過多となった。そのため、2017年の収穫面積は減少見込みであった。

 

 

きっと植えつけ前は、こんな会話があったのではないか?

 

 

アメリカ農家A「お宅は何植えるの?」

アメリカ農家B「コーンは安いからなー、在庫も多すぎてさばききれないでしょ?

 大豆かなー」

アメリカ農家A「そうだな。今年は、確かに大豆だなー」

アメリカ農家B「この状況で、コーンを植えるなんて馬鹿がやることだよな。」

アメリカ農家A「WWW。本当に。」

 

 

 

 

と、そんな会話が繰り広げられたのだろう。

 

しかし、実際のコーンの作付面積は予測を上回っていた。(逆に言えば、大豆の作付面積は予想より少なかった。)つまり、多くの農家は「大豆を植える」と言っておきながら、「コーンを植えてしまった」。騙した立場(コーンを植えた農家)は失敗の年となってしまった。素直に大豆を植えた方が良かったのに、裏をかいてしまった。

 

 

大人の騙し合い。農家としては、少しでも利益性の高い作物を植えて利益を取りたいだろうから、当然、こんな会話は起こるだろう。とてもギャンブル性がある職種だ。

 

 

当然、来年の作付に向けた会話もすでに始まっていることだろう。

 

 

 

まず、今の状況を整理したい。

 

2017年産コーンのこれまでのところの状況としては、生産量は大きく、需要はほぼ昨年並み。世界的な繰り越し残も大きい。この状況が変わる様子はこれまでのところない。例えば、「原油の価格が高騰して、コーンエタノールの需要が増える」みたいなことがおきない限り、状況が変わることは考えにくいだろう。

 

 

つまり、在庫過多で、価格は安値推移。来年の植え付けは減少する。

 

と言うことが予見されている。

 

 

 

次の植え付けは南半球。ブラジル、アルゼンチンで12月ごろ植え付けが始まる。

 

よって、また、こんな会話が始まっているのではないかと思う。

 

 

ブラジル農家A「2017年のアメリカも豊作かい?」

ブラジル農家B「そうみたいだねー。」

ブラジル農家A「在庫も多そうだね。価格は安くなるわ。。。」

ブラジル農家B「今年はコーンを植える年ではないんでないけ?」

ブラジル農家A「そのようだ。今年は別のを植えるか…。」

ブラジル農家B「コーンはやめようぜ」

 

 

そんな会話が繰り広げられているのだろう。

 

ポイントは、コーン相場はこの会話の影響を受けるということ。

 

つまり、2017年の年末に向けて、来年産のコーンの世界的な生産量減少不安から12月限のコーン価格は上昇しやすい状況であることがわかる。※

 

※ 簡単に言えば、投資家の、農家がコーンを植えないのではないか?という不安が、植えつけ前に最大になる、ということ。投資家が不安に思えば相場は上がる。過去のチャートを見ても植えつけ前に相場上昇しやすい。

 

 実際に、2017年のブラジルでのコーン植え付け量が2割減見込みと言う話も出ている、、、。(以下参照)

INTL FCStone: Reduction of the Brazilian summer corn crop would be 20% — BlackSeaGrain

 

 

この他、今後価格が上昇しそうな要因を2つ挙げたい。

 

 

1.早霜(収穫の遅延による)

更に、今年のコーンの作柄は平年よりも明らかに遅れている。早霜の影響でコーンの収穫量が減少する懸念がある。

 

 

 

2.需要の強含み

使う立場の人としては、飼料用のコーンは安く買いたい。過去の相場を見ても、今が安値であるため、今買いたい、と言う気持ちが強いだろう。2018年産(来年)は価格が高くなりそうである、ということを踏まえれば、今できる限り買って、倉庫でできるかぎり保管しようかな、という気持ちもあると思われる。

 

使う立場の人からすれば、今が買い時。短期間で出荷量や契約量が膨らんで来れば、来年までに足りなくなるかも、という不安が高まり相場も上昇する。

 

 

 

逆に、価格が下がる要因はあるだろうか?

 

下がる要因の1つに、需要が減る、収穫量が増えることがある。

 

例えば、今考えられる需要減のシナリオは次のような物。

 

コーンは飼料としての使用が多く、ようは家畜向けなので「リーマンショック並みの金融危機が起きて、ぜいたく品である牛肉は食べない」という人が新興国(中国、東南アジア)で増えれば、需要が大幅に減少する

 

これは起こる可能性はあるが、予測できるものではない。

 

 

これを考えてしまってはコーン相場に投資できない。

 

 

 

むしろ、一番大きなリスクは、12月限の減価がどの程度起こるか?と言うことだと思う。12月限の先物価格が徐々に現物価格に近づく、これは避けられないことだ。

 

ただ、今のコーン相場はこの当然投資家が負うリスクと不測の事態しか、損をするリスクがないという非常にリスクが低い状態であるということができる。…天候相場は非常にリスクが高いから…。

 

 

以上より、今のコーン相場は買いだと思っている。

 

 

まとめ

あまり詳細な説明をしなかったのだが、ついて来れた?

 

まとめると、今の12月限コーンは買い、と言う過去に書いたことしか言っていない。

 

12月限コーンが買いの理由としては、

 

1.2017年末のブラジルの植え付け量が減少する、との不安感

2.アメリカ産の収穫遅れにより、早霜懸念

3.現在のコーン価格安値による需要(出荷量)の増加予測

4.価格下落リスクが少ない。

 

気を付けるべきことは

1.大きな金融危機による牛肉離れ

2.12月限の減価

 

ということ。

 

 

以前のブログで、仕掛け方について書いた。

 

naohirokatoh.hatenablog.com

 

この記事で書いた通り仕掛を作ってきた。つまり、まだ仕掛ける余裕があるので、そろそろ、第2段目を仕掛け、仕掛を完成させたいと思う。

 

 

上記で書いていなかったが、9月12日にWASDEの予測更新がある。今回のWASDEの一番の注目点は、需要がどうか、ということ。ただ、前回の8月ほどの相場へのインパクトはないものと思っている。

 

 

 

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次の記事もご参考に。

 

 

 

 

 

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