10月9日現在のコーンの状況について考察するー【非会員限定】コーン先物情報ブログ
コーンの価格が停滞している。現在の価格レンジは$345/ブッシェルから$355/ブッシェルほどであり、若干下方に向かっているような感がある。
ニュースを見ても「ベア」であふれている。ただ、全体的にベアであればあるほど、ブルのチャンスもあるということだと思う。「ベアなニュースが多いから、僕もベアにならなければならない」というわけではない。
とは言え、現在の状況を冷静に精査していきたい。
直近の価格
まずは、ネットより拾ってきた直近のチャートから。
参照:米国シカゴコーン先物 価格-Investing.com
過去1年間の価格推移。直近の価格では、9月に底値を迎え、そこから徐々に価格が上昇しているのだが、週足ベースのテクニカル的には上昇トレンドである。2016年(チャートの左端)よりも価格は安定している。(というか、昨年のアップダウンは結構すごい…)
日足ベースでみると、。
8月末の底値から値段はなかなか上がらず、むしろ若干値が下がってきているくらいである。直近では、$350/ブッシェル付近でうろうろ。底値形成?とも言えなくはないが、これからドカンと下がる可能性もある感じだ。
続いて、直近のCrop Progressを見て行きたい。
Crop Progress(10月2日)
最近の動向で一番大きいのはこれだろう。すでにご承知かもしれないが、以下の通りとなっている。
前週よりもG/E値が2ポイント改善(今週63ポイント、前週61ポイント)。理由はニュースによると、南部の収穫量が予想以上に豊作であったため。当初から良い、良いと言わていたが、予測よりもかなりいい、ということのよう。これが、全体のYieldアップにどこまで影響を与えるかがポイントだろう。
但し、収穫は遅れている。
平年よりも9ポイント遅れている。ニュースを見ると、大体2週間ほど遅れてしまっているのが現在の状況のよう。現在はコーンの乾燥期なのだが、例年よりも遅れているために、きちんと乾いてくるのか?と言う疑問がもくもくと出てきている。機械乾燥が必要かも?と言う情報もあるよう。(機械乾燥が必要になるとコスト増要因となる)ちなみに遅れた場合の品質への影響についての記載がほとんどなく、恐らくほとんど影響はない模様。
これを受け、10月12日に控えるWASDEの作柄情報更新で、Yield改善の可能性あると見られているようだ。
10月12日のWASDEの予測について
実際に、世間的な予測では、前回9月のWASDEのYield予測(169.9ブッシェル/エーカー)から10月予測は169.8ブッシェル/エーカーになるとの予測を出しているようだ。…、まあ、この当りの情報は錯そうしすぎていてもうよくわからない状態となってしまっているなと思う。
CropConditionが改善していながら、Yieldは下がる、ってどういうこと??ww
ようは、今回のWASDEの発表する数字は前回と同様くらいで行くだろうとの予測で良いのではないかと思う。
(出荷量についても、最終ゴールは変わらないだろうと思っている。…世界的な情勢を見ても変わる要素がないだろうと思われる。戦争、経済危機が起こった時に影響があるかもしれないが…。)
一番の問題は…
中南米(ブラジル、アルゼンチン)の2018年の作付面積をどうなると判断するか、
と言うことになるのではないか??
調べてみると、現在が中南米のコーン作付期。仮に、WASDEの発表がYield増となった場合、価格下落リスクから、中南米のコーン作付面積の激減が懸念される。WASDEのコーンYield予測が仮に上振れても、中南米の減産懸念がある以上、価格上昇懸念は常にある。
結局は、先物価格増加と下落の可能性が混在する状況となり、皆動けない。。。
ただでさえ、中南米の作付量が激減が予測されている状況だ。コーン先物価格が大幅に下がるということは考えられないと思う。
まとめ
今回は、簡単に状況をまとめてみたが、結局は、コーン先物価格の向かう先は中南米次第ということ。
でも、作付面積減少の可能性が高いが、どれだけ減るのか?と言うこととなる。
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