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11月6日現在のコーンの状況について考察するー【非会員限定】コーン先物情報ブログ

このブログでは毎週月曜日に更新するべく情報集めをし、情報を元に発信をしているのだが、先週末は、それほど重要な情報もなく、スキップ。

 

2週間が経ち、状況は変わってきたため、今週は簡単に状況をまとめていきたいと思う。

 

1.予測会社のYield改善。

Brugler Report(2017/11/2)

(略)Informaのレポートでは2017年産USコーンのYield予測が173.4ブッシェル/エーカーまで改善。別の予測会社であるINTL FCStoneも予測を改善し173.7ブッシェル/エーカーと予測している。 

 

 

ちょっとだけ深読み

10月時点でのWASDEでのYiled予測は171.8ブッシェル/エーカーであったことから、両社とも11月9日のWASDE発表では更なる改善があるだろうと見ている。

 

コーンの作柄としては、10月30日では[Good + Excellent]が66%になり10月1日地点の値、63%より3%の改善があった。また、同様の期間で[Poor+Very poor]は1%の改善となっている。上記記事の予測では、この改善を見て、Yieldは2.6~2.9ブッシェル/エーカー改善されている、という予測をしているということとなる。

 

ちなみに、このYield予測(173.7ブッシェル/エーカー)から産出される収穫量は14,437百万ブッシェルであり、WASDEの前回予測よりも154百万ブッシェル増加することとなり、繰り越し残は2,494百万ブッシェルとなり、繰り越し残としては大きな数量となる。(但しそれ以上に来年の世界全体の消費量は増加する見込み)

 

ただ、僕個人的には、この解析会社の予測精度に対して懐疑的だ。8月のWASDEの予測では169.6ブッシェル/エーカーとかなり現在の値に近かったのに対して、他の予測会社は163~6ブッシェル/エーカー程度の予測で、精度が非常に悪かった。

 

一度の失敗で、予測会社を全否定するつもりはないが、本当に参考程度にするべき値である。結局は、WASDEの数値が正しい、と言う考えの元コーンのマーケットは回っている。

 

但し、現在のコーン相場の今後を占うためには、この情報の存在を加味する必要がある。

 

現在のコーン相場では、みんながみんな、11月9日のWASDEの発表では予測会社の予測通りにYield改善がなされると思っているからだ。

 

事前予測のYield、173.4-173.7ブッシェル/エーカー、に対し、WASDEの予測が低い時は値上がりし、高い時は値下がりすることとなる。より相場参加者の予測を推察するに、172~173ブッシェル/エーカーのレンジを予測しているのではないかと思う。

 

この場合、相場はステイ、この値から外れた時にある程度方向性のある相場変動があるだろうと思う。

 

WASDE発表の前、11月6日にUSDAよりCrop Progressが発表予定となっているので、この値がWASDEのYieldを予測する要素となってくるのだろう。

 

2.原油

ご承知の通り、原油価格は過去2年の高値まで上昇してきている。

 

このような状況より、コーン由来エタノールの需要拡大、供給拡大が予測されている。現実に、限定的な供給拡大がみられたが、在庫が積み増しされただけで、需要拡大までは至っていない様子。

 

しかし、今後については、安いコーンを利用した燃料としての需要が増えてきそうな状況があり得るかもしれない。今後の原油コーン価格が下がりにくい大きな要因となっていると思われる。

 

 

3.収穫の遅延

 例年であれば、10月29日地点で72%のコーンが収穫されてもいいはずなのに、このときはまだ50%程度しか進んでいない。収穫できるほど乾燥されていないため、収穫ができない状況のよう。

 

暖かい日が続けば、乾燥が促進され、収穫可能面積が増加し収穫済みの量はどんと増えることとなるが、 湿気が多い日、雨天、涼しい日が多く、乾燥がなかなか進まない状況のよう。

 

但し、遅延による悪影響についてはあまり語られていない。むしろ、この1か月で作柄は改善しているくらいであるため、影響がないようにも見えるが、冬に向かうにつれ、農家としては未乾燥状態でも収穫するしかない状態に追い込まれていくため、別途、乾燥工程が必要となり、コスト増になる、と言うことのよう。

 

 

4.伸びないUSコーンの出荷量

 コーン相場の価格は安いのだが、ドル高が進んできている影響とブラジルなどの中南米が安い(ブラジルレアル安も影響)ことから、USコーンへの買いが集まっていない状況のよう。

 

とは言え、年間を通して大きな荷余り感があるわけではない。10月のWASDEの予測によれば、2017/18の予測は生産量よりも消費量の方が大きい予測で、繰り越し残を少し食いつぶすというものである。価格が大暴落する、というような状況ではない、、が目先の出荷量が伸びない状況に、フラストレーションがたまる展開となっている。

 

コーン相場が伸び悩んでいる大きな要因の一つと思われる。

 

5.ブラジル・アルゼンチンの収穫面積

情報を集めている限りでは、現在の作付は比較的順調で、面積も大きくは減っていない様子。収穫面積は15%程度減る?と言う情報もあるが、今のところ、どこまで減少するかの見通しはない。

 

ただ、来年収穫分もブラジルとしては外貨獲得の為海外輸出を増やしていく方針ではあるようなので、USコーンの輸出量が大きく伸びるような状況ではない。

 

 

まとめ

僕が持っている12月限の買いポジションを手仕舞にしたいところではあるのだが、相場的にはなかなかに上昇しそうになく厳しい状況である。損しない程度に売り抜けた方が良いかな?…とも思い始めているような状況。

 

また少し心配していることは、昨年のこの時期に12月限の価格ベースで$335まで下落があったこと。何がどう影響するかはわからず、これがあり得る、ということを踏まえた上でポジションを持つ必要がある、と思っている。

 

まだ、具体案はないのだが、ちょっと売っておいて、最後の勝負の買い下がりに備えるのが得策ではないかと思っている。

 

 

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