【コーン作柄状況更新】状況を精査したい。ー【非会員限定】コーン先物情報ブログ
8月7日未明に、USDAによるアメリカ産コーンの作柄状況が更新された。
もうご存知の方も多いと思うが、
全体では前週よりも1%の悪化となっている。
市場では、1%の改善を予測していた中で、悪化が止まらない状況だ。
どうして悪化となってきているのか?
実際の生データを詳細に見ていき、現地の状況を確認していきたい。
クロッププログレスの確認
サイトはこちら。
まずは、全体を見てみる。
今回 60ポイント
前週 61ポイント
昨年 74ポイント
(主要18州対象)
たかだか1ポイント減っただけ、大きな問題なのかが分かりにくい。
これだけでは状況がよく分からないので、主要な収穫地の状況をより詳細に見ていく。
収量順位6位までについてみてみると。
となっている。
特に気になるのは、イリノイ州の作柄が急速に悪化していること。
調べていくと、イリノイ州の天気は地域間格差が激しい状況とのこと。ある地域では干ばつなのに対し、ある地域では洪水が起きた。
こういった、変な天気によって、状況は急速に悪化しているようだ。
3 Big Things Today, August 8 | Successful Farming
但し、過去の作柄の平均と比較すると、そんなに悪い状況ではないらしい。
次の図を見てほしい。
参照
USDA Sees U.S. Corn Condition Getting Worse | Successful Farming
これによると、平均(何年平均かは不明)と比較して悪化しているのは
そこまで悪いとは思えない状況に思われる。
今後の状況
7月の高温によるコーンへのダメージが懸念されるが、
Corn Doughへの移行がほぼ5年平均と同程度で進んでいることから、ほぼ問題ないと思われる。(この点についてはもう少しリサーチが必要)
今後1週間の主要な産地の天気を見ても、そんなに悪い状況ではなく、雨予想はある。
また、コーンの現在の状況は、平年より悪いが、大不作を示すような状況ではない。
ういった状況から、10日にWASDEより発表される単収予測は、
前回予測(170.7ブッシェル/エーカー)に対して、
163-8ブッシェル/エーカーといったところになる
とみている。
このレンジであれば、高騰の可能性は低いだろう。
まとめ
基本は弱気である。
少なくとも高騰する可能性は低いし、高騰するとしても限定的、
と思われる。
仮に急騰すれば売りで入るべきポイントになりそうに思う。
質問はコメント欄に。
ブログランキングに参加しているので クリックにて応援してほしい!
次の記事もご参考に。