【補足】WASDEの単収予測改定によるコーン価格の変動についてー【非会員限定】コーン先物情報ブログ
昨日のブログでは、8月10日に発表されるWASDEによる2017年産コーンの単収予測によって、価格がどうなりそうか、書いてきた。
改めて読み返すと、単収予測から価格予測に移行するくだりが抜けていたので、今回は補足をしていきたいと思う。
単収予測おさらい
まず、改めて、単収予測から推察されるアメリカ産コーンの繰り越し残について見て行く。(需要は変わらない場合)
1.単収予測 :168ブッシェル/エーカー
繰り越し :2,128百万ブッシェル
2.単収予測 :165ブッシェル/エーカー
繰り越し :1,848百万ブッシェル
3.単収予測 :163ブッシェル/エーカー
繰り越し :1,681百万ブッシェル
4.単収予測 :160ブッシェル/エーカー
繰り越し :1,430百万ブッシェル
そして、現在の市場参加者の予測は165ブッシェル/エーカーと読まれていたが、この部分についても、改めて考えていきたい。
過去の価格推移
シカゴコーン相場の現物価格の推移を見て行くと、次の通りとなる。
このデータ、過去の繰り越し残の推移を比較して、最終的な繰り越し残によってどういった価格が妥当とみられるか、考えていきたい。
繰り越し残予測とコーン現物価格の予測
まず、ざっくりと価格と繰り越し残の関係について傾向を見て行きたいと思う。
(表は、上記データを参照にザックリと筆者が作成)
(8月でおおよその繰り越し残が確定すると想定して価格レンジを作成)
この数値から、WASDEの単収予測の変化による価格レンジを見てみると、
現在の現物価格は$350/ブッシェルであることから、市場は大体165ブッシェル/エーカーを予測していると見ていいだろう。
つまり、WASDEが165ブッシェル/エーカーより上か下かで相場が決まる。状況を見る限り163ブッシェル/エーカーで高騰することも無いように思われるが、160ブッシェル/エーカーを下回ってくると、高騰の可能性が出てくる。
まとめ
単収から求められる繰り越し残、繰り越し残と価格の関係、と、これまでなんとなく独立していた情報をまとめてみると、だいぶ戦略が練りやすくなってくる。
特に、8月7日の深夜に米国農務省(USDA)から作柄状況が発表になることから、8月7日につくるポジションをどうまとめるかが重要となってくる。
ただ、私企業の予測が163-165くらいであることを考えると、163-167のレンジ内には入るという予測で落ち着くのかな、と個人的には思っている。
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