12月31日現在のコーンの状況について考察する ー【非会員限定】コーン先物情報ブログ
2017年の大納会、3月限コーンの価格は3.506ドルで終了をした。これは、実は昨年並みの価格であったりするが、、、。特に2017年9月以降はずっと安値で推移をしている。
翌年への過去最大規模の繰り越し残に皆辟易としている、と言う状況なのだろう。
しかし、この言葉が状況を全て表現できている、とは思えない。
現状を精査していきたい。
1.冬小麦の作柄不安
コーンだけがただ一つの主要穀物、と言うわけではない。主要穀物と言われるのは、小麦、コーン、大豆、米である。つまり、コーン以外の作物の作柄によってコーン価格は上下すると考えていいだろう。
そのような前提がある中で、北米の冬小麦栽培地域に大寒波が来ているらしい。これだけで『小麦の価格が高騰する』わけではないのだが、コーンを考える際に考慮する価値はあるだろうと思われる。
2.南米の作柄
直近の情報を精査すると、今のところ将来は暗くはなく、作柄はまずまずだろうと思われている。決して悪いものではないだろう。
但し、作付面積すら明確な情報が出ていない、という事実は留意すべき。ポイントは、価格の低迷によりコーンから大豆への転作がどの程度進んだのか?ということ。
依然として、どうなるかはわからない、という不安は常に渦巻いている。
3.USコーンの出荷量
前年比でかなり少量の出荷量にとどまっているのが現状。繰り越し残が大幅に減るような状況はこれまで見られなかった。
しかし、今後はどうだろうか?
これに関係する情報としては、
1.原油価格の上昇
2.中国のエタノール需要の増加
3.豚肉相場の高止まり
4.2016年産のブラジル産コーンがほとんど売り切れている現状。
5.コーン価格は割安であり、需要の高まりがあり得る
など、出荷量、使用量が増加しそうである。
もちろん、あくまで一つの情報にすぎないのだが、出荷量がこれまで同様に低迷する、とはとても言い切れない状況である、と言うことはができるだろう。
在庫が大量にあるのだから、価格は下がる可能性もあるのだけど、2018年産のアメリカの収穫面積がどうなるか?と言う不安も近々渦巻き始めることも忘れてはいけない。
まとめ
少なくとも、大幅に下落する要素はとても少ないということはできるだろうと思われる。別の言い方をすると、2セント、4セントの下げが底値に限りなく近づくものになる、と言うこともできるだろう。3.46-3.48ドル当たりを底にしてある程度の上昇となるのではないかと思われる。これ以上下げにくい、と言う情報から、大きめに仕掛けると言う選択もそんなに悪いものにはならないだろうと思われる。
但し、上昇幅は限定的になるだろう、3.60を超えての上昇はしばらくは見込めない。それが起こるのは、2018年のアメリカ産コーンの収穫量が気に出すような時期になる必要があるだろう。
先物買いの減価がきつい状況は続きそうなので、それだけは留意すべきだろう。買値より値が下がって、逃げられないようなことにならないようにしないといけない。
いつ、いくらでどれだけの枚数を購入するかは、事前に計画を立てるべきだろう。
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