2016年米国コーンの繰り越し在庫状況ー【非会員限定】コーン先物情報ブログ
コーン相場の上下のみを見て、一喜一憂している人は多いと思う。
また、生産量に直接的な影響がある天気を気にしている人はいるかもしれない。
しかし、2017年産の米国産コーンを語る際に考えなければならないことは、まず去年までの状況。
何にコーンが使われており、
最終的にどれだけ余っているのか、
今後どうなりそうか?
この当りはしっかり把握しておきたい。
特に注目すべきは繰り越し在庫。
下表で言う、「Ending Stocks」だ。
この量が多ければ、翌年の生産量が低くても余裕があり、
少なければ価格高騰の原因となりかねない。
とにかく、下図を見てほしい。
2017年6月4日の記事であり、多少古いが、重要なエッセンスがある。
まず、「Ending Stocks」は過去8年間で最大規模であること。
大体2,300百万ブッシェルの繰り越しが予期されており、
これは、2016年産の内の15%に相当する。
2010~2013年の「Ending Stocks」を見ると、非常に少ない。
そして、この時は、$5~7/ブッシェルの高値で取引されていた。
現在は、2016年産の繰り越し残がふんだんにあり、多少不作でも問題ない感じが見える。
以上より、
2017年産コーンの生育の中で、本当に異常な事件が起こらない限り
$5/ブッシェル未満で推移しそうだ、と予見できる。
グラフの中の他の要素の使用量についても見て行こう。
飼料向けは過去3年で横ばい
エタノール向けもほぼ横ばい
FSI(Food, Seed, Industrial)もほぼ横ばい
輸出(Exports)も横ばい
上でリンクした記事の中では、安値のコーンの使用量が増加している、
ような内容が書かれていたが、どうも大幅増というものではないらしい。
また、まだ勉強不足な部分があるが、
・2017年産小麦、大豆の不作が予測されており、コーンが代替される可能性がある
・メキシコ向けのコーンの輸出が減少しており、米国産は荷余り気味
・直近では輸出量が減少している
という3つの記事が気になるところ。
いずれにしても、CFDコーンを仕掛けるにあたって気を付けるべきは危機的状況のみ。
ネットを見ると、
干ばつ気味でやばい
雨降らないとやばい
という記事もあるが、$5/ブッシェル超えの急騰までは行かないだろう。
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