【非会員限定】コーン先物情報ブログ

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9月30日現在のコーンの状況について考察するー【非会員限定】コーン先物情報ブログ

コーン先物価格が少し上昇した。

 

この要因は、簡単に言えば、

 

「9月29日にUSDAより発表された「Grain Stock report」でコーンの在庫が予測よりも少ないことが分かったこと」

 

によるとのこと。

 

 

ただ、それにしては大きな値動きを演じており、まだまだ情報が足りていない。もう少し詳細な理由を調べていきたいと思う。

 

USDAのGrain Stock report

サイトはこちら。

Grain Stocks

(これは、コーンをやる人には常識的なものかもしれないですが、これまで、こんな情報があるなって知らなかった…汗)

 

その中でも、コーン関係の部分だけを取り出してみる。

f:id:NaohiroKatoh:20170930170929p:plain

※ この表のうち、注目すべきは「Total all positions」である。これが、現在アメリカに存在する在庫と言う認識でほぼ間違いない。

 

※※ ちなみに、

「On Farms」 … 農家所有の在庫

「Off Farms」 … 農家以外の所有在庫

である。

 

重要な数字を取り出してみると、

2016年 9月1日 1,737百万ブッシェル

2017年 9月1日 2,295百万ブッシェル

 

コーンの在庫は前年比(2016年9月比)で32%増と大幅に増加をしている。この数字は過去30年来で最大数である。これだけ見ると、価格が上昇する要素はない。しかし、USDAの事前予測では36%の上昇が予測されていた。

 

つまり、

 

2017年 9月1日事前予測 2,362百万ブッシェル

2017年 9月1日確定   2,295百万ブッシェル

差       67百万ブッシェル(3%相当)

 

となっている。

 

この予測との差を見た投資家たちが買いに入り、相場は上がったということらしい。

でも、この差はどれくらいのインパクトのある数字なのだろうか?少なくとも言えるのは、大した数値ではないということ。たかが、3%だ。されど…

 

 

なんて言えないような些細な変化である。ただ、投資家たちは繊細になってしまっているのは間違いない。そのため、12月限の価格は$350から$357まで上昇したということなのだろう。

 

一方、直近の値動きを見ても底値は限定されているように見える。ファンダメンタル的な情報は以前のブログで上げたとおり今が底値であることから、$350あたりを底値として相場を見ていいのかな?と思っている。

 

 

naohirokatoh.hatenablog.com

 

直近の使用出荷数量について

直近の出荷量は少ないとされているが、実際のところ、

 

2016年6-9月 2,900百万ブッシェル

2017年6-9月 2,700百万ブッシェル

 

となっており、直近では、前年より出荷量が7%ほど減っているのがわかる。

 

これをどう評価すべきか?ということが、今後を占ううえでも重要だ。

(ちなみに、この評価は、ニュースではあまり書いていない…。。。)

 

なぜ出荷量が減っているのか、理由を探っていきたい。

 

 

価格、価格、価格

過去5年間の先物価格の推移を見ていきたいと思う。

f:id:NaohiroKatoh:20170930174204p:plain

参照US Corn Futures Price - Investing.com

 

過去5年で最安値は2016年8月である。ちなみに、2016年7月が過去第3位の安値となっている。

 

2017年を見てみると、最安値は2017年8月だが、2016年と比較すると遥かに高値である。

 

考えてみてほしい、人々の頭には去年の安値が頭をよぎる。去年はあそこまで下がったのだから、今年も同様に下がるだろう、そう思ってなかなか、買いに入れない気持ちが理解できないだろうか?そう考えると、むしろ、わずか7%の減少で済んでいる、と言うこともできるかもしれない。

 

直近の価格を見ると、2016年と2017年ではそんなに大差がないが、2016年では11月に大きな値下がりがあることから、前年割れの出荷量が継続する可能性は高いと言えるだろう。

 

 

まとめ

直近の在庫の状況を見てきた。

 

2017年9-12月についても出荷量は減少する可能性が高いということができるだろう。

 

これだけを見ると、今後は値下がりの可能性がある?とも思えるが、もともと2016年の豊作によって2017年12月の繰越在庫は大きいという予測だったのだ。つまり、この「繰り越し在庫は非常に大きい」というコアの情報を踏まえたうえで、これまで相場は推移してきたはずだ。その中で、予測よりも多少なりとも出荷が多かったことは、投資家が驚くには十分であった、ということだろう。

 

 

たかが、些細な出荷量減で価格が上昇したということは、現在は、下がりやすいが上がりやすい相場の状態である、

 

とも言い切れないが、来年の植え付け量が大幅減予測(特にブラジルで)であることを思うと、上昇余地はあるとみていいだろう。

 

その点については前回のブログを参照。

naohirokatoh.hatenablog.com

 

 

参照

A Message to Corn End Users: Buy As Much As You Can | Agweb.com

 

Corn, Soybean Futures Climb on Surprise Stocks Report | Fox Business

 

USDA: On-Farm Corn Stocks Up 25%, On-Farm Soybeans Stocks Up 112% | Agweb.com

 

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次の記事もご参考に。

 

 

 

 

 

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